多くの歴史上の人物に愛されたブレゲの時計

気品と正確な技術を象徴するブレゲの時計は、18世紀の終わりから有力で著名な礼賛者たちを魅了してきた。ブレゲを愛好した歴史上の人物といえば、マリー・アントワネットが有名だろう。ブレゲが王妃のために製作した「No.160“マリー・アントワネット”」と呼ばれる懐中時計は、時計の歴史において最も複雑な時計の地位を長きに渡って占めていた。他にも、ナポレオン・ボナパルトを取り巻く女性たちもまたブレゲの時計を所有していたことで知られる。ナポレオンの最初の妻、皇后ジョゼフィーヌが購入したのは手で触って時刻を読み取ることができるタクトウオッチ「No.611“モントレ・ア・タクト”」。そして、ナポレオンの妹であるナポリ王妃カロリーヌ・ミュラに1812 年に届けられたモデルは、当時極めて独創的といわれた、手首に着用するための「腕時計」であった。そのデザインから着想を得て「クイーン・オブ・ネイプルズ」が誕生した。

そのデザインから着想を得た現代の「クイーン・オブ・ネイプルズ」は、ブレゲを代表するコレクションのひとつだ。会場では、「クイーン・オブ・ネイプルズ」をはじめ、ラグジュアリーなハイジュエリーウオッチや、洗練されたデザインと機能を併せ持つレディスモデルを幅広く展示している。